“VR・ARは儲かるのか? 新価値創出に動き出した企業の本気度 “

ゲームやドラマ、報道番組などコンテンツ制作の強みを生かして、VRコンテンツ制作の受託サービスを開始したのが、フジテレビジョンとグリーです。両社は5月にVRコンテンツのサービスや事業開発に関し提携し、共同プロジェクト「F×G VR WORKS」を立ち上げました。制作に関わる企画・キャスティングや撮影・編集、アプリ開発、イベント運営などを一元的に提供。まずは企業向けに展開していき、16年度内の黒字化を見込んでいます。VRとの親和性が高いと言われるエンターテインメント分野では、没入感や非現実的な体験で新たな価値を提供しようとしています。特にゲーム業界ではソニーの家庭用ゲーム機向けVR端末「プレイステーションVR」の10月発売を控えて、各社は専用タイトルを発表しました。また、もうひとつの動きとして注目なのが、アミューズメント施設など業務用端末で、HMDとの組み合わせにより、疑似体験をよりリアルに進化させています。ゲームとは違う新たな体験を提案し、コアなゲームファン以外の新規顧客の獲得を期待しています。今後、ポケモンGOの人気がどこまで続くのかは不透明ですが、VR・ARを活用したビジネスへの可能性を確実に証明しました。一般消費者向け、企業向けともに一過性にしないためにも各社の取り組みの本気度が問われるところです。まずは端末の普及と良質なVR体験の場をいかに増やしていけるかが、カギとなるでしょう。

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